携帯のメモアプリに、「ワード集」という怪しいタイトルのメモ帳がある。
「よしなに」「ご機嫌なナンバー」などなど、ずらりと並んだたくさんの言葉たち。
そのほとんどが、古めかしいというか、まあ、言葉を選ばずに言えば死語である。
他にも、アニメや漫画などから引用されたセリフたちも盛りだくさん。
何を隠そう、このメモの正体は、「私がいつか言いたいワード集」なのだ。
いや、今言えば?
なんて呆れないでいただきたい。
ただ声に出すだけでは満足しないのだ。来たるべき時、場所、状況で、TPOを弁えたうえで、自然と口から発したいのだ。
(何を言ってるんだろう、この人は)
皆さんも、学生時代に英単語を暗記した経験がおありだろう。単語帳を熟読して。その結果、英語話者でなくても、ある状況において、自然に適切な英単語が浮かんだ覚えがあるのではないか。
そう。それです。
私も、ある日突然、これらの言葉を使うことで、実感したいのです。
あざとく、わざとらしく言うのでは意味がないのです。
それが、死語、もしくは死語になりつつあるワードを生き返らせるカギなのです。
(ずっと何を言ってるんだろう、この人は)
まあ、とにかく今日はこの場を借りて、いい加減たまってきたワード集を、ご紹介しながら整理させていただきたい。意味や使用例も含めて。
塵も積もれば~、とはよくいったもので、こうしたくだらないことに限ってコツコツ積み上げる私に自分でも笑えてくる。
それではまいりましょう、「私がいつか言いたいワード集」のみなさんです、どうぞ
ーーーー
「ええ、」
意味:はい、うんといった返事、相槌
これは、今でも使っている方が多いから、比較的ハードルが低い。
もちろん男性も使うけれど、大好きな昭和のアイドルや俳優さんが上品に受け答えする様子にあこがれた。
「いなせ」
意味:粋(いき)で、勇み肌で、さっぱりしているさま。また、その容姿や、そういう気風の若者。
ラッツ&スターの「め組の人」の歌いだし、「いなせだね 夏を連れてきた人~♪」で若者にも認知されたのではないか。(倖田來未verがTiktokで流行った)
江戸っ子の誉め言葉っていいよね、そもそも「粋」って言葉が大のお気に入り。垢ぬけて、自然な色気のある「いなせな女」が、私のロールモデルだな!
「ずっちーな」
意味:ずるいな 月9ドラマ『東京ラブストーリー』の第一話のラストでカンチがリカに対して言った台詞。
本家を見れていないから、一回しか発していない言葉とは知らなかった。
物まね芸人・山本高広さんの影響力はすごい。私はトレンディドラマのあの「クサさ」が好きだ。でもかなり難易度が高い、スベりそう。
「カップリング」
意味:2つのものを組み合わせる、結合させること。カップル(主に男女の)をつくること。
マイベストジブリ作品、「海が聞こえる」にも、「あたしがいなくなってすぐリョウコとカップリングするなんて思わなかったわ」といった里佳子のセリフがある。
「アベック」
意味:男女の二人連れ、特に恋人同士のこと。フランス語からきている。
前出の「カップリング」と合わせて使いたい。
「Bingo!」
意味:予想が的中したり、うまくいったりしたときに発する歓声。 大当たり。
「そう!そういうこと!」と言ってしまいそうになる時に、指を鳴らして「Bingo!」とかっこつけるのが目標だ。
「Baby」
意味:直訳の「赤ちゃん」でなく、[愛しい人」「可愛い人」
Babe や Bae、更に糖度を足してSweetie Honey Pie と進化させる。
「Hi gougeous」なんて言ったり言われたりして、自己肯定感あげたいよね。
韓国の「オッパ」みたいに、日本語でもかわいらしい呼び方ないのかな。
「パラビン・パラボン」
意味:*1ジャジャーン,あら不思議(◆事がやすやすと予測どおりに起こることを強調するために用いられる;米国のテレビ番組The Sopranosで有名になったフレーズで,ドラムの音を模していると思われる)
他にもフルハウスで学んだワードはかなりあって、母と一話から見返した際に、二人の間で死語英語が飛び交っていた。
「手前味噌」
意味:自分で自分をほめること。 昔、味噌は自家製でそれぞれ自分の作った味噌を自慢し合ったことから。
「手前味噌で恐縮ですが、」と話し始めたい。
でも最近、自分に自信をつけるため、なるべく謙遜をしないようにしている。
「よしなに」
意味:よろしく。いい具合になるように。
ご存じ(?)達郎さんの口癖。タツローくんスタンプにもあり、汎用性が高い。
「〜してからに!」
意味:倒置法または言いさした形で文末に用いられ、不満・不快の意を込める。…たりして。
冗談交じりに怒るときにつかいたい。「ダメって言ってからに!」みたいな。
「彼氏、彼女」(呼び名)
「ヘイ、彼氏ぃ」「そこの彼女!」なんて風に、お茶目にきざな呼び方したいね。
「かわゆい」
意味:かわいい
「3年奇面組」の”河川唯”の発音で言いたいねえ。
「チミ」
意味:君
皆さんご存じ、変なおじさん。「なんだチミはってか!?」
くだらないことばかり思いつく人間なので、J-POPの「君」の部分を全部「チミ」に変えて歌っては一人ほくそえんでいた。
前出の「かわゆい」と合わせて「チミ、かわゆいね~。」ってニタニタするの。
「いいよなあ~」
元ネタ:志村けんのコント「いいよなおじさん」の口癖
ちょっと粘っこい感じでいうと、っぽくなる。
「いいよね~」というところを「いいよなあ~」と満面のにったり笑顔で言い直すと、途端におじさんになれるのでおススメ!
「うんと、うーんと」
意味:たくさん。非常に。
ジブリヒロインになりきった気持ちで、体全体を使って表現しよう。
「ナンセンス」
意味:意味を持たない事柄。また、そのさま。無意味。
「意味ないよ」っていうより、「そんなのってナンセンス!」っていう方が誰も傷つかないし可愛くないかしら?
ちなみに、「ナンセンス文学/絵本」というジャンルが存在するが、道徳系絵本よりもユーモア重視な私の好みである。特に、読書が苦手な子供には、頭を空っぽにして笑えるのでとっかかりには良い。(大人気・ヨシタケシンスケさんもそうよね)
「邪魔するでー」
その後の流れ:「邪魔するんやったら帰ってー」→「はいよー」→ノリ突っ込み
ベタな吉本新喜劇のお家芸である。これをやってくれる関東の友達募集中。
「あんたが大将」
海援隊の曲がきっかけなのかな?
「本日の主役」よりも「あんたが大賞」たすきをかけたいなあ。私だけ?
「ご機嫌なナンバー」
意味:ナンバー=楽曲。昔のラジオDJの慣用句。
達郎さんでいえば、「土曜日の恋人」や「高気圧ガール」が浮かんでくるよね。
「バケラッタ」
元ネタ:「オバケのQ太郎」に出てくるキャラクター「O次郎」が唯一発する事のできる言葉。(実際には「イヤラッタ」「アホラッタ」等、多数のバリエーションがあるらしい)
オバQはよく知らないが、世代の母からの紹介と「藤子・F・不二雄ミュージアム」にてそのあまりの素朴な可愛さにやられてしまった。
わたしも言語化するのに疲れたらこの一言で済まそうっと。バケラッタ!
「やんややんや」
意味:ほめそやす際にいう言葉。主に歌舞伎や狂言で用いる。
「千と千尋の神隠し」で、神様たちが千尋をたたえるときに「やんやーやんやー」と言っている場面が昔から大のお気に入り。
「しーうーのあらまんちゅ」
意味:不明 「ブラックジャック」のピノコが、機嫌のいいときにでる謎の鼻歌
アッチョンブリケより謎で好き。
「わうい」
意味:悪い。「ルーニー・テューンズ」のトゥイ―ティーは、さ行の発音をた行で、ま行、た行、ら行の発音をあ行でしゃべる。
トゥイ―ティーの物まねならまっかしといて!
「パニ・パニ・パニック」
「パニッパニ、パニッパニ、パニパニパニック にいちがに、ににんがし、その先分からない~♪」エンタ世代なので、いまだにこの歌が頭から離れない。
「おぉなんと」
元ネタ:パワーパフガールズの市長の口癖
子どものころはこの市長が嫌いだった。自分勝手だし、「ピクルスの蓋くらい自分で開けろ」と思っていた。
「言うてる場合か」
元ネタ:男性ブランコのコント(キングオブコント2021で見た)
謎の奇怪な動き一緒にしたいところだ。
「邪魔するでー」もそうだが、関西のノリ突っ込みにあこがれがあるらしい。
「畜生」
意味:けだもの。また、鳥獣虫魚の総称。人をののしって、人に価しないものの意で使う語。
「ちっくしょう」って昔の漫画にありがちな表現がたまらん。現代の罵り言葉よりよっぽどましな気がする。悔しさも込められている気がして。
間違ってもコウメ太夫にならないように、気を付けて。
「バタくさい」
意味:西洋かぶれしている。いかにも西洋風である。
差別用語にも捉えられるからあんま使っちゃいけないのかな。
でも私にとっては、最上級の誉め言葉。なぜなら、掘りが深く濃いお顔、つまりバタ臭いお顔立ちがどタイプだし、西洋のファッション(とりわけヴィンテージもの)に特段魅力を感じる。
「連中」
意味:仲間である者たち。また、同じようなことをする者たちをひとまとめにしていう語。親しみ、あるいは軽蔑 (けいべつ) を込めていう。
「風立ちぬ」の本庄さんがよく口にしていて、インスパイアされた。
「あいつら」でなく「連中」ってのがいい。浪漫感じる
ダウト(doubt)
意味:疑う。疑わしく思う。信用しない。
「うそ!」じゃなくて「ダウト」と、気障にさらっと言いたい。
トランプゲームの方も好き。
「たまるか」
意味:土佐弁で、驚きの感情を表現するときに使う言葉
不朽の名作・愛してやまない「お~い竜馬」で頻出のセリフ。
これ以外にも、同書のセリフはほぼ丸暗記しているので、言いたいワードだらけである。(通じる相手が少ないのが悩み)
「海が聞こえる」もそうだが、土佐弁に弱いんだ、私....。
「あきれた」
意味:程度の低いものや度が過ぎるものを見聞きするなどして、うんざりしたり、困惑したり、ばかばかしく思ったりする。 唖然とする。 仰天する。
女の子がお姉さんぶって「あっきれた」っていうの可愛くない?
ーーーーーー
いかがだったでしょうか。
今年の流行語が発表されたというのに、とんだ逆行である。
まあ、いかにも私らしいよね、ってことで。これからも更新していく所存です。
私が自然と口に出せたその暁には、どうぞみなさん、過剰に反応せず受けとめていただけると幸いです。
よしなに。
*1:米略式