なつにつ記

過去と今を自由に飛びまわる私記/エッセイ。 レトロでファニーでちょっぴり不器用なくらし。 食いしん坊。 短編小説だと思って、お暇な時にぜひに。

好かれるより、好きになる

 

間もなく2023年が終わりを迎える、そんな中、私の2024年の抱負は、すでに決まっていた。

 

好かれるより、好きになる。

 

この言葉を、お守りのように胸に抱える1年にしたい。

 

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今年は、自分自身について考える機会が多くあった。

自分の特性や思考の癖、好き嫌い、などなど。

一人暮らしを始めて、自ずと向き合う時間が増えたからだろう。

 

考えるだけでなく、自分自身を理解し、受容してあげられた。

自分に自信がない私も、傷つきやすい繊細な私も、ストイックで完ぺき主義な私も。

意外と度胸がある私も、気配り上手で思いやりがある私も、真面目で努力家な私も。

 

わるいところも、いいところも。どんな私も。

 

自分の気持ちを無視せずに、なるべく対話をしてきた。

「そうか、昔のこんな経験が私をこうさせているんだね。」「いつの間にこんなことができるようになったんだね、えらい!」「ちょっと待って、また同じこと繰り返すはめになっちゃうよ」といった具合に。

 

さらに、そんな自分のことを言語化して、少しずつ人に伝えられるようになってきた。セルフエクスプレッションを苦手とする私にとって大きな成長だ。

自信がないので、会話で自分のターンが来るのが心底プレッシャーだったり、変なプライドもあって「人に弱さを見せてはいけない」と思ってきた私にとっては。

 

現にこうして、日記を通して自分を表現できている。

ゆっくり文字に書き起こすと、気持ちの整理がついて心地よいのもある。

 

また、自分が見えると、相手のこともよく見えるようになる。

本をたくさん読むと、世界が広がるのと同じように。

その人の考えをよく傾聴して、内側をじっと観察できるようになる。

「そう考えているんだね」「こんなことがあったから今こうしているんだね」「どうしてそう思ったの?」と、共感して受け入れていく。

「苦手だ」と決めつけずに、いろんな考えや刺激を自分に吸収させていくのだ。

 

そんな日々の積み重ねを経て、今、自分の中に確固たる目標が出来上がった。

それが、「好かれるより、好きになりたい」だ。

 

 

「好かれるより、」という言葉は、これまでの私を変えたいという現れであり、自戒。

 

私はこれまで、(覚えている範囲では小学生のころから)常に、「人に好かれたい、人の求める完ぺきな自分でいたい」という絶対的な考えに縛られつづけている。この考えが、私の根本に、居座り続けられている感覚がある。

人は、「自分にされたいことを相手にする」というが、まさにその通りで、私は常に人からプラスの感情を向けられていたい。優しくされたいし、好かれたい。

マイナスな感情が一時でさえも耐えられない。

 

もちろん、人から好かれることは、いいことだ。実際、いろんな面で得してきた覚えがある。ただ一つ厄介なのは、私は自分を犠牲にしてでも、人に好かれようとしてしまっているということ。相手の気持ちを優先させ、本心に逆らって嘘をついたり、過剰に気を使ったり。

その結果、好かれはしても、そこから一歩踏み出したり、信頼関係をつくることがなかなかできなかった。

 

なんでそこまでして好かれたいのだろう。

自分に自信がないから、みんなに好かれたい?

繊細で傷つきたくないから、嫌われたくない?

 

恐らく、以上の二つの要因から構成されてきたのだとは思う。

 

そもそもなんで自分に自信がないのか、繊細なのかを詮索し始めると、過去のことを掘り返すことになるから、この場ではしたくない。

少なくとも、「親に過剰に気を使い、笑わせようと必死だった子どもは、成長してから心に問題を抱えているケースが多い」というのを何かの動画で見て、図星をつかれたような気分になったことは確かだ。

アダルトチルドレンとか、HSPとか、そういった言葉で表現するのも簡単だけど、今はしたくない。大人になった今、誰だって、両親だって完璧じゃないと知っているし、私は過去も含めて今の自分があると思いたいし、何より今の自分を好きになってあげたいから。

 

今の自分は自分で変えられる。

私はもう、誰かに好かれることで自分の価値をはかりたくない。

 

 

「好きになる」という言葉には、二つの意味が込められている。

 

一つ、自分のことをもっと好きになること。

ようやく自分のことを好きになり始めたが、まだまだ、大切にできていないところがある。外見だけでなく、内側からみなぎる自信を身に着けたい。

私が私のことを一番好きでいて、可愛がってあげたい。

他人軸で考えた「好かれる私」ではなく「私の好きな私」でいたい。

レッツ・セルフラブ!それが2024年の私のテーマだ。

 

二つ、誰かのことを好きになること。

男性でも、女性でも、友情でも、恋愛でも。

相手がどんな人だっていいから、自分の「好き」を大切にしていきたい。

1人は心地いいけれど、「会いたい」と思う人と巡り合えたら、どんなに幸せなことだろうと思うから。

 

ただし、一つ目のセルフラブがきちんとできていないと、自信が持てていないと、危ない。これまでのように相手に尽くして、相手の気持ちばかり優先させてしまう。依存せずに自分を持つことがカギ!

「自分が好きだし、その人といるときの自分がもっと好き」と思える人を、きっと好きになれますように。

 

好かれるより、好きになる。

来年は、私の好きな人たちに好かれるような、

自信に満ち溢れた素敵な、優しくて強くて美しい女性になる。

そう決めたったら決めた。

 

 

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まもなく、2024年になろうとしている。

だからどうした。年が終わって始まるだけだ。

 

でも確かに、私の中で何かが終わって、何かが始まろうとしているんだ。

そんな気がするんだ。