なつにつ記

過去と今を自由に飛びまわる私記/エッセイ。 レトロでファニーでちょっぴり不器用なくらし。 食いしん坊。 短編小説だと思って、お暇な時にぜひに。

カレーとの距離感

 昨日に続いて、今日も小雨が降っている。

 

イベントが終わり、ほっと一息お昼ご飯。

午後の仕事は、失礼だが消化試合である。

 

今日のお昼は、SEIYUのレトルト食品、クリーミーバターチキンカレー。

お味はさすが、みなさまのお墨付き。二重丸どころか花丸だ。同ブランドのマッサマンカレーなど、特におすすめしたい。

主婦のお友だちが、「SEIYUのカレーが1番よ」と教えてくれた。(私はこと食べ物に関しては、"主婦の言うことは絶対"信者である。)

 

 

一人暮らしをはじめてすぐ、カレー問題が浮上した。

 

自炊の基本。みんな大好き、カレーライス。

かくいう私もカレーは大好物。白いご飯が合う母のカレーも、ナンと食べるインドカレーも、大好き。

幼い頃に「ライオンさんカレー」という絵本を読んでもらったその日から、カレーの虜だ。

実家の台所では、いろんなカレーを作った。

自分の好みに忠実な、玉ねぎ多め、じゃがいもなしの甘めカレーをはじめ、牛すじカレー、ほうれん草カレー、大阪カレー...etc

 

一人暮らしが始まり、調理器具も揃って炊飯器の使い方にも慣れてきた頃も、

すぐに「ようし、カレーを作ろう」と思い立った。

一番安いカレールーを使った、具材の少ないカレーだが、まあご愛嬌。 

さあ、記念すべき初の一人暮らしカレーの出来上がり。

わあい、いただきまあす。

 

...あれっ、なんかこれ、カレーのようでいて、カレーじゃない。

なんで??

安いカレールーだから?

 

その後、よく煮込んで2日目に食べるなどしてみたが、いまいち美味しくない。

その上、1人では食べ切るのに時間がかかり、あっという間に腐らせてしまった。

洗うのにもこれまた一苦労。

 

いや、何しろ勝手の違う台所での初めてのカレー。2回目、3回目と経験を積めば美味しくなっていくこともわかっている。

それでも、私はなんとなく察した。

 

この先カレーはあまり作らないだろうなあ。

 

玉ねぎをじっくり飴色に炒め、脂の乗ったお肉でコクを出し、お高いカレールーを使い、スパイスを揃える。量も1人用に考慮して、余ったら冷凍。

その気力が、自分1人のためには、どうも湧かなかった。

 

1人で食べるカレーは美味しくない、なんてナンセンスなことをいうつもりもない。

ただ、カレーを1人で極めるセンスが私にはなかっただけだ。

所詮その程度のカレー好きか、と鼻で笑われても仕方ない。

 

いいの。今のところは。

たまに、人様が作ってくれた美味しいカレーをいただけたら、それでいいの。

 

そのようにして、カレーはパンと同じように、私の中で贅沢な食事に位置付けられた。

※パンについてはここでつらつら語っている↓

https://natsunitsuki.hatenadiary.jp/entry/2023/09/06/072319

 

つい先月も、「私のカレーを食べてください」という幸村しゅうさんの本を読み、久しぶりにカレー欲がそそられ、近所で有名なインドカレー屋さんを訪れた。

マトンとキーマの本格的なスパイスカレー。

 

今日のように美味しいレトルトカレーをいただく日もあってよい。

 

カレーとの距離感は、今はこれがちょうど良い。